【福島】復興補助金10億円余だまし取った疑いで逮捕
復興補助金10億円余だまし取った疑いで逮捕
福島
東日本大震災のあと福島県南相馬市に進出してプリンター販売などを行っていた東京の会社の元代表取締役ら3人が、工場の新設に伴う復興のための県の補助金、10億円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、3人はいずれも容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、東京・世田谷区に本社を置き、プリンターの販売などを行っていた「ルキオ」の元代表取締役、古谷庄悟容疑者(52)ら3人です。
警察によりますと、3人は、ルキオが平成26年3月、福島県南相馬市で操業を始めた工場の新設にかかる費用を水増しして、福島県が震災や原発事故からの復興を目的に設けている設備投資のための補助金、およそ10億8000万円をだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
これまでの調べで古谷元代表取締役が、プリンターなどの納入業者に、うその契約書や請求書を作成させて経費を水増ししたと見られるということです。
警察によりますと、古谷元代表取締役は、
「だますつもりはなかった」
と供述し、ほかの2人も
「補助金だという認識はなかった」
などとしていずれも容疑を否認しているということです。
ルキオをめぐっては、福島県の調査などで補助金の不正が発覚し、県が去年12月に古谷元代表取締役を刑事告訴していました。
警察は、不正に受け取った金の使いみちなどについて詳しく調べることにしています。