*。

昔、昔

彼は陽の光りが嫌いで

生活は昼夜逆転していた

明るいのが嫌いで

人がいるのが嫌で

朝から昼にかけ眠り

夜活動する

毎日、毎日

見上げる空は

いつも暗かった

彼は月が好きでした

月が出てると少し喜び

月がない日は少し悲しがった

そんな中

とある日の夜

公園にいました

ほんの少しの灯りの下

彼は雪だるまを2つ作りました

街灯の下に

雪だるまを2つ

目は松ぼっくり

手も着けました

手を繋いでるように

重ねて

作り終わり

少しの嬉しさと

少しの寂しさの中

眠りました

次の日の夜

また その公園にいきました

思っていた通り

壊されてました

彼はまた夜に隠れました

それでも

ほんの少しの月明かりが救いでした

まるで暗闇に

手が差し伸べられてる…

そんな気がして

昔、昔のお話しの

おとぎ話です*。

今はどうしてるか?って?

昼の世界に行きましたよ

温かい世界に

温かな手が差し伸べられたから

僕は第三者として

手を差し伸べてくれた彼女に

感謝を伝えます

ありがとう