八木橋百貨店と母の消しゴム。。。

昭和に生きたLZです

時は1960後半から70年代

舗装路も少なくボンネットバスが走り

高層ビルもなかった時代

LZ住みの行田市は農工の街

お隣の熊谷市は商人の街

近隣地域で唯一百貨店と呼べたのは

熊谷市の[八木橋百貨店]

ここへ出向くのが田舎者のステイタス

母に連れられ出かけたLZ御一行

とは言え母の買い物と電車賃で

予算はカツカツ!

しかも子供は買い物に興味なし!

わずかなお小遣いをもらっては

上階のゲームコーナーで遊ぶLZ

その間母親はゆっくり買い物♪

母がゲームコーナーに来るまでは

小遣いが尽きても動けないLZ

迎えに来た母と百貨店内の食堂へ

憧れのお子様ランチに横目に

母が頼むのは決まって[五目そば]

1杯の五目そばを2人で分ける

超貧乏なランチタイムだけど

百貨店で食事をするっつうのは

田舎者の自慢だった時代

1970年半ばを最後に

母と出かけることもなくなり

あれから40年以上!

昨日は雨の公休日だったんで

久々にそんな思い出の百貨店に

母を連れ出したLZ♪

が!しかし!

認知・痴呆の始まった母の記憶から

まるで消しゴムで消されたように

当時の記憶や思い出はすべて消滅!

唯一の記憶は駅から歩いたこと

ここに来たかも知れない?

それだけ

建物内でLZが迷子になったことも

弟が幼稚園に上がった頃に

屋上の仮面ライダーショーを見て

ショッカーの怖さに弟が号泣したのも

バスで行った際に車酔いしたことも

全く記憶に無い!

当時とは外観も内装も変わった建物

逆に初めてのデパートに来たような

感覚になってた母の昨日の記憶には

過去とは別の思い出ができたかな?

それはそれで良いのかもね

皆さんは家族の思い出の地へ

出かけることはありますか

最近は父やLZと弟以外の兄弟の

命日の記憶も曖昧になってきた

母の頭の中の消しゴムに

[これ以上消さないでくれ]と願う

昨日のLZなのでした