あの音

あの音(作:井出真理)を聴取。

チンドン屋をモチーフに、時代の流れとともに失われていく風景をノスタルジックに描いた作品。劇中曲として『東京節』がたびたび流れ、これが物語の色にとてもよくかみ合っていた。

話自体はファンタジー(否幻想世界)なので、若い世代が廃れつつある文化を継承していくという心温まる展開となるのだが、現実的に消え行くことは明白なので、その剥離に一層の物悲しさが漂う。